家づくりお役立ちコラム

いつ、どこで災害が発生するかわかりません。地震や火災、暴風などの災害の被害を避けるため、ときに避難所に避難することもあります。

ワンちゃんを飼っている方には、災害時に一緒に避難できるのかという不安をお持ちの方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、災害時に犬も避難できるのかどうかについて、愛犬のためにすべき防災対策とともに解説します。

避難時は原則ワンちゃんも同行する

「人とペットの災害対策ガイドライン」によって、避難時にワンちゃんは原則同行避難が義務付けられています。

このガイドラインは、2011年の東日本大震災の際に、飼い主とはぐれてしまったペットやペット連れの避難生活が難しかったことから2013年に策定された、「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」が前身となっています。

同行避難と同伴避難の違いは？

同行避難とは、災害時にペットと一緒に避難をする行動のことを指します。つまり、同行避難場所ではワンちゃんと必ずしも一緒に過ごせるわけではなく、ペットは人間とは違う場所で保護されます。

一方で同伴避難とは、ワンちゃんと同行避難した後に避難場所で飼い主がペットを飼育管理することを指します。つまり、同行避難と違って避難場所に移動後も一緒にペットと過ごせるのです。

このように、同行避難と同伴避難は避難場所でペットと共に過ごせるか否かに違いがあります。避難時には、必ずどちらの避難なのかを確認しておきましょう。

愛犬のためにできる防災対策

人間だけではなく、ワンちゃんも万が一に備えて防災対策をしておくことが大切です。そこでここからは、愛犬のためにできる防災対策3選をご紹介します。

避難する際にスムーズに、かつ安全に避難できるように事前に防災対策をしておきましょう。

防災グッズを揃えておく

防災グッズはしっかりと揃えておきましょう。ワンちゃんに必要な防災グッズは、主に以下のとおりです。

●　ペットフード
●　ケースやキャリーバッグ
●　常備薬
●　トイレ用品
●　食器
●　首輪やリード
●　飼い主の連絡先がわかるもの
●　ワクチン接種状況や既往症がわかるもの
●　かかりつけ動物病院の情報

他にも、お気に入りのおもちゃやウェットティッシュなど必要と感じるものは準備しておくことがおすすめです。

必要なしつけをしておく

避難場所で大人しく過ごせるように、必要なしつけもしておきましょう。例えば、決まった場所での排泄や「待て」「お座り」、ゲージに慣れさせておくなどのしつけは必ず必要です。

特に、「待て」や「おかわり」は屋外や慣れない場所ではできないという子も珍しくありません。さまざまな場所で練習をして、慣れない場所でもできるようにしておきましょう。

ワクチン接種

狂犬病予防ワクチンや各種ワクチンも打っておきましょう。とくに狂犬病予防ワクチンは法律で接種が義務付けられており、防災に関わらず年に1回打たなければなりません。

また、アレルギーや健康状態の関係でワクチンを接種している場合は、ワクチン接種を証明できる書類を医師からもらい、避難所に持って行きましょう。

リフォームで防災対策をしよう

必要なアイテムを揃えて必要なしつけをしておくことだけでなく、住む家に防災対策を行っておくことも大切です。そこで最後に、リフォームでできる防災対策を2つご紹介します。

避難グッズの収納場所の確保

リフォームで、避難グッズの収納場所を確保しましょう。
前述の通り、防災グッズは多数必要です。他にも、お散歩グッズや日常に必要なものなど、ワンちゃんのグッズが増えて収納場所が足りないとお悩みの方もいるでしょう。このような場合、床下収納や玄関収納などリフォームをすることで収納場所を確保できます。

避難グッズの収納場所が足りない場合は、リフォームで収納場所を確保することがおすすめです。

防災リフォームをする

防災リフォームをすることも防災対策につながります。

例えば、火災対策にはキッチンをIHや安全装置付きの製品にする、住宅用火災報知器の設置と点検を行うといったリフォームが有効です。

地震対策には制震装置の設置や屋根の軽量化、暴風対策には雨樋、雨戸やシャッターの設置などのリフォームをするとよいでしょう。

まとめ

万が一災害が発生した際に、飼い主もワンちゃんもスムーズかつ安全に避難できるように、日々の防災対策は必要不可欠です。

避難場所や避難形式の確認なども行い、ワンちゃんの防災対策をしておきましょう。